NHK スペシャル「認知症の第一人者が認知症になった」という医師で研究者の長谷川和夫さん( 90 歳)の番組を観ました。 曜日を忘れてしまうほど物忘れが激しく日めくりカレンダーを使っているということでした。そんな長谷川さんが、楽しみにしているのが、行きつけの喫茶店で飲む一杯のエスプレッソコーヒー。本当に幸せそうな良い表情でした。この番組で長谷川さんは、 “ 認知症は不便だが、決して不幸でない ” と言われていました。 私も、還暦を過ぎたあたりから急に物忘れが増えて、それが原因で家族との諍いが起こるようになりました。これから認知症とどう対峙していくかを考えていましたが、この番組を観て考えが変わりました。 歳を取ると若い人のようにグランドを速く走ることはできません。脳の機能も同じではないのか。脳の機能が衰えるのは当たり前。認知症は、程度の差はあるにしても誰でもなるもの。それを受け入れていこうと考えるようになりました。 人の名前や昨日の夕食のメニューくらい忘れたって大したことではありません。好きなことを見つけて、 生活を楽しむことが出来れば良いと思います。モノは忘れても何かを考えるという営みは続きます。その人が持っているパーソナリティは、どんな状況になっても決して変わらないと思います。人生100年時代を迎えようと しています。長谷川さんのメッセージを忘れずに、これからの人生を前向きに歩んでいきたいと思います。